CATC-FM Cat City FM Radio Station

音の良い送信機とは!(その1、猫にもわかる音が悪い理由/低周波編)

 

ミニFMをやって居る人たちによく質問される事で、一番多いのが、
電波を強くしたいので増幅器の作り方を教えてください。?....と、
ミニFM用の送信機で、どれが一番良い音がしますか、?
人によって感じる音の基準にもよると思うが、
私や、その仲間達も、この質問には本当に困ってしまう。!

ミニFM用の「おもちゃ」の送信機からは良い音は出ないので有る。
なぜなら音を伝送する信号が極めて悪く崩れているので良い音の再現などは基本的に無理なのです。
FM電波に関して多少知識のある人にも、それを理解してもらうには説明に苦労する。

ミニFM用の送信機は、価格的にも「おもちゃ」でしかない。
技術が進歩したからと言っても「おもちゃが」本物に近づいたり変身する事は無い。
また、本物が「おもちゃ」価格で世に出る事も、考えられない。

FMステレオに付いての基礎的な学習をしていない人に、なぜ良い音が出ないのかを説明するには、
難しいのですが、音を伝送する信号が崩れていては正しい音の再現が出来ない事を理解して下さい。

今回、スタッフの意見を参考に、波形を比較して見やすい様にしました。
雰囲気で感じとって下さい。

いづれの画像も送信波を直線検波器で受けオシロスコープで観測した画像です。

さて、下のオシロスコープの画像は、FMステレオで、もっとも重要なパイロット信号です。
この信号が崩れているとFMチューナーが正しくステレオ信号を識別できないので、
音声信号が重なるとFMチューナーが信号を正しく識別できなくなりステレオインジケーターが明滅する。

オシロスコープの画面は、時間軸を統一し電圧レベルを見やすい様に合わせ調整してあります。

正しい信号の画像[画像03e_p1]
[画像m_A_p1]
[画像m_B_p1]

この画像が正しいパイロット信号の波形です、
よく見て右の異常な信号波形と比較して下さい。

 
こちらは、貴方も使って居るかも知れない超有名なA社のミニFM用送信機のパイロット信号波形、
異常な事が素人にも理解できるはずですが!!!
こちらも、有名なB社のミニFM用送信機の、波形なのだが?

 

ミニFM送信機はパイロット信号の精度が極めて悪いので、音声信号が重なるとが受信側でステレオ信号の識別が難くなる、
その為、パイロット信号を識別させるため、殆んどの物が規格値を超えた信号を出しています、規格値を超える信号は、
信号帯域が拡散し過変調を招き音声レベルが上げられません、(音量が基準に達しない状態で変調度が100%を超える)。
また、音声信号と干渉ビートを起こし、ラジオから再生される音が歪んで濁り不快な音になります。
 
パイロット信号の規格値は、8%〜10% (6KHz〜7.5KHz偏移)と放送基準に定められています。
正しい信号の画像[画像03e_p2]
[画像m_A_p2]
[画像m_B_p2]
見ればわかる様に上の信号の波形の1波を拡大した波形です。
綺麗な正弦波信号になってます。

パイロット信号レベルは、6KHzで、8%

かなり凄まじい波形になっていますが?
しかし、これでもチューナーのステレオ・インジケーターが点燈するんだから不思議!

パイロット信号レベルは、21KHzで約28%

多少ましな感じがしなくも? ・・・

これの何処がまともなんだ!

パイロット信号レベルは、14.8KHzで約19.7%


 
 
 

さて、次のオシロスコープの画像は、L-CHに1KHzの音声信号を入力、変調度は見やすい様に110% に設定
FMステレオで言うコンポジット信号です。
この信号によってステレオの音が伝送されるので、信号の質で音質やセパレーションが決まってしまうのです。

オシロスコープの画面でもわかる通り信号は、すべて同一レベルで設定も同じです。

正しい信号の画像[画像03e_c1]
[画像m_A_c1]
[画像m_B_c1]
この画像が正しいコンポジット信号の波形です。

よく見て右の異常な信号波形と比較して下さい。
え、・ どこかのホームページに出てた信号と
違うって??

でも正真正銘これが正しい波形です。

チャンネル・セパレーションは60dB以上

こちらは、先ほどの超有名なA社のミニFM用送信機の信号波形、
 

なんじゃこりゃ?
誰が見ても異常な信号、すでに音質とかの話ではない。

こちらも、
有名なB社のミニFM用送信機の、波形
 
 

(B社の送信機はキットは無く全て完成品のみメーカー完全調整済みの物)


 
 
 
 
正しい信号の画像[画像03e_c2]
[画像m_A_c2]
[画像m_B_c2]
拡大してみれば正弦波の列

38KHzの信号に19KHzのパイロット信号が
重畳しているのが、わかると思います。

パイロット信号レベルは、6KHzで約8%

拡大するとこんな感じ

なんと、これでもステレオに
なって聞こえるのだからビックリ!

拡大するとこんな感じ・・

なんか怪しいぞ?


 
 

ミニFM用の送信機は、音を乗せた時こんな信号を送信しているんですねーー!
どんなに良い音を入れても出てくる音が想像出来てしまうのが恐ろしい?

こんな信号では良い音なんか出るわけねーよ・・ ま、音質以前の問題なんだけどね!
音を伝送する信号が崩れているんだから良い音を出す事が物理的に無理だって事を理解して頂けると思います。
 
でも、ミニFMの世界は不思議な事や謎だらけ、某ミニFMトランスミッターは、音質が素晴らしいとか最高だとか、?...
xxの部品を変えると音が良くなるなど、...まさに、宗教団体の信者の如く、怪しげな物を崇拝する、?
本当に、その機器から物理的に正しい信号が再生されているのであろうか?...
私達には、まったく理解出来ない世界だ、正しい信号が再現出来ない以上何を遣っても物理的に良い音は出ないのです。!

よほど感性の悪い人とか?、へそ曲がりや、意地っ張り以外の普通の人には、
どんな事をやっても腐った信号からは、まともな音が出てこないって事が、何となく理解して頂けたと思います。

さて、今回はコンポジット信号(音声信号)側からを見てもらいました。
次回は、だめ押しに、この信号が電波に乗ったらどうなっているのか診て見ましょう。
なにやら悪い予感がしますが・・・・?
 
(その2、猫にもわかる音が悪い理由/高周波編)へ、つづく
 
 
 

測定後記
やー大変だった、
今回、A社とB社の送信機の測定画面を載せたんだけど実は他にも何台か有ったのですヨ!、
しかしどっから見ても理解できない様な信号波形だったので
もっとも本物に近い信号波形の2台になったしだいです。(爆笑

CATC-FM/日下
 
 

ご質問はまで、
 
 

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