音の良い送信機とは!(その2、猫にもわかる音が悪い理由/高周波編)
前回の続き、
前回は、コンポジット信号(音声信号)を見て貰いましたが、
今回は、その腐ったコンポジット信号が電波に乗ると、どうなるのか電波の側からみて見てみましょう。
電波を見ると言えば一般的に送信電波の高調波とかスプリアスを思い浮かべると思いますが、
今回は電波の幅(占有帯域)を見ます。
FM電波は皆んなも知ってのとうり周波数変調なので音の強弱によって電波の幅が変動します。
コンポジット信号によって電波は変調されるのでスプリアスの多い腐った信号の場合だと占有帯域が異常に拡散します。
腐った、コンポジット信号やパイロット信号では、電波も腐ってしまうのです。
腐った、パイロット信号やコンポジット信号で変調された電波がどのような姿になっているのか診て見ましょう。
前回のパイロット信号やコンポジット信号の画像と対になっていますので両者を見比べると理解しやすくなります。
難しい説明はしませんので、今回も雰囲気で感じとって下さい。
電波を周波数軸側から見るには、電波解析装置(スペクトル・アナライザー)を使います。
簡単に捕捉説明
雰囲気で何となくわかった人もいるかと思いますが信号のスプリアスで電波の帯域が広がる事と音が悪い理由!!!
受信機(FMチューナー)は、受信した電波を分離しています、各放送局を選別するために電波のフィルターが付いているのですが、電波がチューナーのフィルター帯域幅を超えると信号を正しく増幅できないので当然、音が歪みます。
簡単に理解出来ると思いますが、音声スプリアスで変調され帯域の広がった電波を送信すると
受信機側でも音が歪んでしまうのです、さらに500KHz位離れていても隣接チャンネルに妨害を与える事もあります。
高音が多い音楽などのピーク時にステレオ・インジケーターが明滅したりする話を、ミニFM局から聞きます、
音の高域成分と19KHzのパイロット信号が干渉して起こす物と言われていて、一部のミニFM局では、入力にMPXフィルターと
称するローパスフィルターを入れ回避しようとしている様ですが、フィルターを入れる以前に問題が発生しているのです。
パイロット信号のスプリアスで帯域が異常に広がっている所に高域成分の多い音を入れると、
極度に帯域が広がりチューナーの受信帯域幅を超えFMチューナーがパイロット信号を捕捉出来なくなって明滅します。
FM変調ではプリエンファシスで高域を上げているので、
高い周波数ほど電波の占有帯域は広がり悪条件を引き起こします。
クリーンな電波を目指すなら自分の使っている送信機の本当の性能を知ることが基本です。
あなたの送信機は単なる妨害電波発生器になってるかも知れません。
腐ったコンポジット信号は、まともな音が出ないだけではなく電波も腐さるんです。
ミニFMをやってる局長さんによく電波をもっと飛ばしたいので、
増幅器の作り方を教えてくれと言われるのですが、いつも丁重にお断りしています。
もともと電波が弱いので電波障害などの問題が起き難いだけだったのですから!・・・
この様なミニFM用の「おもちゃ」の送信機の電波を増幅したらどうなるか猫でも知ってるよ!。
君達が電波の質を正しく認識出来る様になったら増幅器の作り方を教えてあげます。
それまでは、微弱でいいんです、微弱で!。
CATC-FM/日下
ご質問はまで、
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